ディケンズ・フェロウシップ日本支部

支部長挨拶:松本靖彦


Being Jolly in Hard Times

今が「最悪の時代」なのかどうかは分かりませんが(そう思う人もいるでしょう)、数々の大変動に見舞われた「困難な時代」には違いないと思います。

そんな中、マーク・タップリーのことをよく考えます。自分の陽気さを試すために好き好んで逆境に飛び込む酔狂な人物としてではなく(若い時分はあの人物造形が不自然にしか思えませんでした)、自分の信じている価値観を逆風の中でも守り通そうと固い覚悟を決めた(基本的には普通の弱い)人間として。マークがやっているくらい意識的に jolly でいようと選択し続けないと人はjolly ではいられないのですね。

そういうわけですので、わたしたちもマークに倣い、わたしたちのフェロウシップを通して、可能な限り jolly でいようと心に決め、学術的探究の知的興奮と賑やかに仲間と語りあう楽しさをあわせ持つディケンジアン精神の灯を皆様と共に点し続けていきたいと思います。

松本靖彦


© The Dickens Fellowship: Japan Branch
All rights reserved.